ドル円111円台前半、米長期金利上昇受け約3か月ぶりの高値圏で推移
28日午前の東京市場でドル円は上値試し。朝方、111.01レベルで寄り付いたドル円は、序盤は111円を挟んで小刻みに上下しました。その後、SPOT応当日半期末の実需のドル買いとみられる動きに、仲値公表の10時前後に持ち合いを上放れ、一時7/2以来約3ヶ月ぶりのドル高値となる111.19をつけました。東京時間正午現在は引き続き高値圏の111.18レベルで取引されています。
日経平均株価は、前日海外市場で株価が堅調推移したにもかかわらず、半期末、自民党総裁選を前に利益確定とみられる動きが強まって売りが先行、一時30,000円に接近する水準まで下落する場面もありました。しかし、その後は買い戻しも入り100円安の30,139円で午前の取引を終了しています。
テクニカルにはドル円は先週末に8/16以降のレンジ相場上限であった110.46を上抜け、ドル買い地合いを強めています。この3営業日間の上昇ですでに年初来高値からの下落の76.4%戻しは達成済み、現在は年初来高値111.66そのものがターゲットとなっています。
先週のFOMC終了後、米金融政策の先行き不透明感が払しょくされたことで、ワンテンポ遅れながらも米長期金利が上昇基調を強めており、米10年債利回りは1.50%前後で推移。為替も主要通貨に対するドル買いが進んでいます。一方でサプライチェーンの機能不全による「悪い」インフレや、資源価格の高騰が金利高を生じさせている部分もあり、いずれにせよ米金利動向にしばらくは注意です。
尚、一旦為替市場の関心からは後退したものの、中国恒大グループのデフォルトリスク懸念も、完全に払しょくされたわけではなく、引き続き関連ニュースのヘッドライン次第で円高に振れるリスクも念頭に置いておく必要がありそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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