米FOMCにらみつつ株価の動きなどにも要注意(9/20夕)

週明け20日の東京市場はレンジ取引。東京や中国などが休場のなか、109円台後半を中心とした一進一退をたどっている。

米FOMCにらみつつ株価の動きなどにも要注意(9/20夕)

米FOMCにらみつつ株価の動きなどにも要注意

〇本日のドル円、東京や中国等が休場のなか、積極的な売買は見送られ16時現在109.80-85で推移
〇「フランス情勢」「中国情勢」は市場リスクとなり得る
〇本日発表の9月NAHB住宅市場指数には要注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.40-110.20
〇ドル安・円高方向は、短期チャートをみると109.40-50が攻防の分岐点

<< 東京市場の動き >>

週明け20日の東京市場はレンジ取引。東京や中国などが休場のなか、109円台後半を中心とした一進一退をたどっている。

前週末は、米英豪による安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」創設をめぐり、フランスが激怒したとの報道が話題に。一方、19日に投票が締め切られたロシア総選挙はプーチン政権与党が議席を減らすものの、第1党を維持する見通しと報じられていた。
そうした状況下、ドル/円は109.85-90円で寄り付いたものの、積極的な動意に欠ける。東京や中国などが休場となったこともあり、積極的な売買は見送られた。ただ、時間外で取引されているNYダウ先物が一時400ドル程度と大幅な下げを記録したことが嫌気され、終盤にかけてはわずかながらリスク回避志向の動きも観測されていた。16時現在、ドル/円は109.80-85円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「フランス情勢」と「中国情勢」について。
前者は、米英豪3ヵ国による「AUKUS(オーカス)」創設に関し、フランスが思いのほか強い反発の姿勢を見せたことが話題に。同国外相が「同盟内ではあり得ない。重大な危機だ」と警告を発しただけでなく、豪州による潜水艦契約を破棄したことも批判したうえで、対抗して「米豪からの大使召還」を表明していた。そうしたなか、さらなる関係悪化を回避したい米国からの要請で「近日中に仏米首脳が電話会談する」ことが明らかに。続報などにも注目だ。
対して後者は、中国当局がある種の嫌がらせとみられる「台湾産の果物2種の輸入を20日から禁止すると通知」したほか、19日には日本の尖閣諸島周辺で今年35日目となる「中国船4隻による領海侵入」が観測されている。一方、香港で「選挙委員会」の選挙が実施され、前回2016年に4分の1以上を獲得した民主派が一掃されることが改めて明らかに。引き続き様々な要因を踏まえた中国情勢は市場のリスク要因と言える。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は110円前後と高値圏ではあるものの、引き続きレンジ内。110.45円そして110.80円を超えていくことが出来るのか、その動静が注視されている。ただ、109円台と110円台の吸着率は凄まじく、過去2ヵ月程度を見ても値動きはほぼそのどちらか。現地時間22日の米FOMC結果発表をにらみつつも、目先は109.11-110.45円などというレンジを続ける可能性も否定できないようだ。
米ファンダメンタルズならびに金利動向への関心が高いという状況に変化はない。そうしたなか、市場では22日に予定されているFOMCの結果発表がハイライトになると予想されている。本日もFOMCを意識しつつ、基本は発表される米経済指標に一喜一憂する展開か。なお、若干気掛かりなのは東京時間、時間外取引で大きく下げているNYダウなど米株の動き。また、先の「中国情勢」では取り上げなかったが、中国恒大の債務危機に関連した報道もここ最近目に付くだけに、あわせて注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、足もとのドル/円は新レンジ109.11-110.45円のなかでの推移。本日東京をみると上方向のリスクもうかがえるが、株安にともなうリスク回避の動きから円高へと振れる展開を警戒する声も聞かれていた。また、本日はここまで小動きだが、今週は月曜日と木曜日(20日と23日)、2度も東京が休場となることで、ジンクスをもとにレンジ放れへの期待感を抱く声も少なくないようだ。

材料的に見た場合、中長期的には、前記したように日台などそこここで軋轢が観測される「中国情勢」のほか、混戦となっている自民党総裁選を中心とした「日本の政局」、次々に新たな新株が登場する「新型コロナ変異種」−−などが注視されている。
一方、本日は米経済指標として、9月NAHB住宅市場指数が発表され、その内容には一応要注意。また、ロシア総選挙に続き実施されるカナダ総選挙にも注意を払いたい。世論調査をもとに、首相率いる少数与党が苦戦するとの報道も目に付く。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.40-110.20円。ここ数日ドルの上値が少しずつ切り下がっている感があるのが少し気掛かり。そうした意味では、先週末高値の110.08円をめぐる攻防にまずは注目だ。
対するドル安・円高方向は、時間足など短期のチャートを見ると109.40-50円が攻防の分岐点となっている感。下回ると先週安値である109.11円を目指す。

米FOMCにらみつつ株価の動きなどにも要注意

ドル円日足

※ポイント要約は編集部

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