ドル円、良好な米経済指標を背景に急反発。米長期金利の上昇も支援材料に
〇ドル円、米小売売上高、フィラデルフィア連銀景況指数の好結果に一時109.82まで急反発
〇ユーロドル、米指標の好調と米長期金利上昇によるドル買いに、米国時間に1.1751まで急落
〇ドル円、テクニカルには一目均衡表転換線や雲下限を上抜け、下値の堅さ印象付ける
〇本日のミシガン大消費者信頼感指数要注目
〇本日の予想レンジ:109.30ー110.10
海外時間のレビュー
16日(木)のドル円相場は堅調な値動き。@中国恒大集団を巡るデフォルト懸念や、A上記@を背景としたリスク回避ムード(円買い圧力)が重石となり、アジア時間午後にかけて、安値109.22まで下落しました。しかし、前日9/15に記録した約1ヵ月ぶり安値109.11をバックに下げ渋ると、B米8月小売売上高(結果+0.7%、予想▲0.8%、前回▲1.8%)及び、C米9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数(結果30.7、予想18.8、前回19.4)の力強い結果や、D上記BCを背景とした米長期金利の急上昇(米10年債利回りは1.35%まで上昇)が支援材料となり、米国時間にかけて、高値109.82まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間午前5時40分現在)では、109.75近辺で推移しております。
16日(木)のユーロドル相場は続落。アジア時間朝方にかけて一時1.1821まで上値を伸ばすも、一目均衡表転換線に続伸を阻まれると、@中国恒大集団を巡るデフォルト懸念や、A上記@を背景としたリスク回避ムード(ドル買い圧力)、BECBによるテーパリングの後ずれ観測、Cドイツを巡る政局不透明感、D米8月小売売上高及び、E米9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数の力強い結果、F上記DEを背景とした米長期金利の急上昇が重石となり、米国時間にかけて、安値1.1751まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前5時40分現在)では、1.1768近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は9/15に記録した直近安値109.11をボトムに反発に転じると、昨日は一時109.82まで急伸しました。良好な米経済指標(米9月ニューヨーク連銀製造業景気指数→米8月小売売上高→米9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数)が相次いだことがドル高・円安の背景と考えられます(9/14に発表された米8月消費者物価指数が市場予想を下回ったことで、一時ドル売り圧力が強まりましたが、9/15と9/16に発表された米経済指標が軒並み力強い結果を示すと一転してショートカバーが優勢に)。この間、一目均衡表転換線や雲下限を上抜けするなど、テクニカル的に見て下値の堅さを印象付けるチャート形状となりつつあります。
こうした中、本日は日本時間23:00に予定されている米9月ミシガン大消費者信頼感指数に注目が集まります。良好な結果が示されれば、米早期テーパリング観測再燃→米金利上昇→米ドル高の経路で、ドル円には強い上昇圧力が加わることが予想される為、当方では、ドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(来週の米FOMCに向けて心理的節目110円台を回復するシナリオを想定)。
本日の予想レンジ:109.30ー110.10
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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