ドル円、約3週間ぶり安値圏へ下落。米消費者物価指数の伸び率鈍化が重石(9/15朝)

14日(火)のドル円相場は下落。

ドル円、約3週間ぶり安値圏へ下落。米消費者物価指数の伸び率鈍化が重石(9/15朝)

ドル円、約3週間ぶり安値圏へ下落。米消費者物価指数の伸び率鈍化が重石

〇ドル円米CPIの伸び率鈍化、米株軟調に一時109.53まで下落
〇ユーロドル、CPI発表後の米長期金利低下に1.1846まで上昇するも、株価軟調で1.18近辺に反落
〇パウエルFRB議長の「インフレは一過性」の発言裏付けられ、早期テーパリング期待が後退
〇主要テクニカルポイントを下抜けドル円の上値重い
〇本日発表のNY連銀製造業景気指数、鉱工業生産等に注目集まる
〇ドル円相場の続落を本日のメインシナリオとして予想、本日の予想レンジ:109.20ー110.00

海外時間のレビュー

14日(火)のドル円相場は下落。米金利上昇に伴うドル高圧力を背景に、米国時間朝方にかけて、高値110.15まで上値を伸ばすも、前日高値110.16をバックに伸び悩むと、@米消費者物価コア指数(結果4.0%、予想4.2%、前回4.3%)の伸び率鈍化や、A上記@を背景とした米早期テーパリング観測の後退(米10年債利回りは1.34%から1.26%へ急低下→米ドル売り)、B米主要株価指数の軟調推移(リスク回避の円買い圧力)が重石となり、米国時間午後にかけて、約3週間ぶり安値となる109.53(8/24以来の安値圏)まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前5時50分現在)では、109.68近辺で推移しております。

14日(火)のユーロドル相場は上値の重い展開。@米消費者物価指数の伸び率鈍化や、A上記@を背景とした米長期金利の急低下が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.1846まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線に続伸を阻まれると、BシュナーベルECB専務理事によるハト派的な発言(高インフレは一時的)や、CECBによる早期テーパリング観測の後退、Dドイツを巡る政局不透明感、E米主要株価指数の下落を背景としたリスク回避の円買い・ドル買い圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.1800まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前5時50分現在)では、1.1804近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は米消費者物価指数の伸び率鈍化を背景に約3週間ぶり安値圏へと下落しました。パウエルFRB議長による「インフレは一過性」とのスタンスをサポートする結果となったことで、米早期テーパリング観測後退→米長期金利低下→米ドル売りの波及経路に繋がりました。この間、一目均衡表転換線や基準線、21日移動平均線や90日移動平均線、一目均衡表雲下限を下抜けするなど、テクニカル的にも上値の重さを印象付けるチャート形状となりつつあります。

こうした中、本日は、日本時間21時30分に発表される米9月ニューヨーク連銀製造業景気指数や、同22時15分に予定されている米8月鉱工業生産に注目が集まります。市場予想を下回る結果となった場合には、米景気減速懸念→米主要株価指数下落→リスク回避の円買いの経路と、米景気減速懸念→米テーパリング後ずれ観測再燃→米長期金利低下→米ドル売りの双方の経路でドル円に強い下押し圧力が加わると予想されます。以上を踏まえ、当方ではドル円相場の続落を本日のメインシナリオとして予想いたします(ドル円が約4週間続いた109.50ー110.50レンジから下放れする恐れあり)。

本日の予想レンジ:109.20ー110.00

注:ポイント要約は編集部

ドル円、約3週間ぶり安値圏へ下落。米消費者物価指数の伸び率鈍化が重石

ドル円日足

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