ドル円、狭いレンジ内で膠着。本日は今週のメインイベント・米雇用統計に注目
〇ドル円、110円を挟んで膠着、1日の値幅僅か19pips
〇ユーロドル、欧州圏7月PPIの上昇、欧州株の堅調に1.1876まで上昇
〇本日21:30の米雇用統計、NFP予想は75万人、市場参加者の目線はウォーラーFRB理事発言の85万人
〇NFPが85万を超え、米雇用統計後にドル高・円安が加速する展開をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:109.50ー110.50
海外時間のレビュー
2日(木)のドル円相場は狭いレンジ内で膠着。アジア時間朝方にかけて高値110.11まで上値を伸ばすも、一目均衡表雲下限に続伸を阻まれると、@米雇用統計を控えた様子見ムード(ポジション調整)や、A対ユーロでのドル売り圧力、B米主要株価指数の堅調推移を背景としたリスク選好のドル売り圧力(ナスダック総合およびS&P500は史上最高値を更新)が重石となり、米国時間午後にかけて安値109.92まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、109.94近辺で推移しております(1日の値幅が僅か19pips)。
2日(木)のユーロドル相場は続伸。@ユーロ圏7月生産者物価指数(結果2.3%、予想1.8%、前回1.4%)の伸び率高進や、A上記@を背景としたECBによる早期テーパリング観測(先日発表されたユーロ圏HICPの伸び率高進+欧州当局者による連日のタカ派発言→来週9/9に予定されているECB理事会でパンデミック緊急購入プログラムの買い入れペースを第4四半期から縮小することを決定するのではないかとの思惑)、B欧米株の堅調推移(リスク選好のドル売り圧力)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値1.1876(8/4以来、約1ヵ月ぶり高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、1.1875近辺で推移しております。
本日の見通し
本日はいよいよ注目の米8月雇用統計が日本時間21時30分に発表されます。非農業部門雇用者数(NFP)の市場予想は現在「75.0万人増」となっていますが、ウォーラーFRB理事が先週「米雇用統計で少なくとも85万人の雇用増が確認されれば、テーパリング開始が可能になる」と発言したことで、市場参加者の実質的な目線は「85.0万人」を超えられるか否かとなっております。NFPが同水準(85.0万人)を上回る場合には、9/21ー9/22に予定されている米FOMCでのテーパリング開始宣言を織り込む形で、米長期金利上昇→米ドル高の流れが加速すると予想されます(上値目途は8/11高値110.81)。一方、同水準を下回る場合には、テーパリング開始時期の後ずれ観測→米利上げ開始時期の後ずれ観測→米長期金利低下→米ドル安の波及経路でドル円には強い下押し圧力が加わると予想されます(下値目途は8/16安値109.11)。当方では前者を想定している為、米雇用統計後にドル高・円安が加速する展開をメインシナリオとして予想いたします(アジア時間・欧州時間は手控えムードで動意に乏しい展開が想定されるが、米国時間はボラティリティの急拡大に注意)。
本日の予想レンジ:109.50ー110.50
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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