ドル円、上下しつつも方向感見出せず。ADP雇用統計は不冴な結果に(9/2朝)

1日(水)のドル円相場は上下しつつも方向感見出せず。

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。ADP雇用統計は不冴な結果に(9/2朝)

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。ADP雇用統計は不冴な結果に

〇ドル円、欧州時間に110.42まで上昇、3週間ぶり高値をつけるがADP雇用統計不冴えで109円台に反落
〇ユーロドル、欧米株の堅調とECB関係者のタカ派発言に1.1857まで上昇、堅調な値動き
〇ドル円未だ方向感見いだせず、テクニカルポイントも実勢相場付近に集中、根深い膠着相場
〇週末雇用統計待ちでレンジ相場の継続を予想
〇本日の予想レンジ:109.70ー110.30

海外時間のレビュー

1日(水)のドル円相場は上下しつつも方向感見出せず。@日経平均株価の堅調推移(リスク選好の円売り→クロス円上昇→ドル円連れ高)や、A本邦解散総選挙への期待感、B米金利上昇に伴うドル買い圧力、C直近高値突破に伴う短期筋のロスカット(ストップBUY)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値110.42まで上昇しました(約3週間ぶり高値圏)。しかし、8/13に記録した高値110.46をバックに伸び悩むと、D米8月ADP雇用統計(結果37.4万人、予想61.3万人)の冴えない結果(今週末金曜日に予定されている米雇用統計への期待感後退)や、E米金利低下に伴うドル売り圧力、F俄かロングのロスカット(欧州時間朝方の上昇局面でロングポジションを構築した短期筋の失望売り)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値109.89まで反落しました。もっとも、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、G米8月ISM製造業景況指数(結果59.9、予想58.6、前回59.5)の良好な結果が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、110.03近辺で推移しております。

1日(水)のユーロドル相場は堅調な値動き。@欧米株の堅調推移や、Aドイツ連銀ワイトマン総裁によるタカ派的な発言(ECBはパンデミック緊急購入プログラムの終了に向けて準備を始める必要がある)、BECBによる早期テーパリング観測(前日発表されたユーロ圏HICPの伸び率高進に加えて、このところ欧州当局者によるタカ派的な発言が増えていることが背景)、C米ADP雇用統計の冴えない結果(ドル売り)が支援材料となり、米国時間にかけて、高値1.1857(8/5以来、約1ヵ月ぶり高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、1.1840近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は値幅を伴いながらも方向感を見出すには至りませんでした(高値110.46→安値109.89→現在110.03)。主要チャートポイント(一目均衡表転換線・一目均衡表基準線・21日移動平均線・90日移動平均線・ボリンジャーミッドバンド・一目均衡表雲上下限)が109.76ー110.11の35pipsの間に密集するなど、テクニカル的にも「膠着相場の根深さ」を示唆しています。市場では既に週末の米雇用統計待ちムードが漂っている為、余程強い材料が出てこない限り、直近レンジから脱出することは難しいと考えられます(米雇用統計の結果を見極めるまでは、米金融政策の先行き不透明感が根強く、上下共に動きづらい展開)。本日は米7月貿易収支や、米新規失業保険申請件数、米7月製造業受注、米7月耐久財受注、アトランタ連銀ボスティック総裁講演など、複数の米国経済イベントが予定されていますが、上述の通り、週末の重要イベントを前に手控えムードが広がっている為、振れを伴いながらも方向感を見出しづらい時間帯が続くと予想いたします(レンジ相場の継続を予想)。

本日の予想レンジ:109.70ー110.30

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。ADP雇用統計は不冴な結果に

ドル円日足

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