ドル円、109円台後半で膠着商状。早くも週末の米雇用統計待ちの様相へ
〇昨日のドル円、109円台後半で終日25pipsの値幅の膠着状態
〇ユーロドルも先週末上昇後は1.18近辺で伸び悩む
〇先週末のパウエル議長講演、一部で期待された早期テーパリング観測再燃させる内容とはならず
〇ドル円、テクニカルには実勢相場付近に主要テクニカルポイント密集、「気迷い心理」を映じる
〇市場は早くも週末雇用統計待ちで動意に欠ける展開か
〇本日の予想レンジ:109.65ー110.35
海外時間のレビュー
週明け30日(月)のドル円相場は狭いレンジ内で膠着。先週末金曜日のジャクソンホール会合後のドル売り(パウエルFRB議長は慎重なスタンスを強調)の流れが継続する中、ドル円はアジア時間朝方にかけて、安値109.71まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、日経平均株価の上昇を背景としたリスク選好の円売りが支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値109.96まで反発しました。もっとも、心理的節目110.00をバックに伸び悩むと、米7月住宅販売保留指数の冴えない結果や、米長期金利の低下が重石となり、本稿執筆時点(日本時間午前5時45分現在)では、109.93近辺で推移しております(1日の値幅はわずか25pips)。
週明け30日(月)のユーロドル相場は狭いレンジ内で膠着。先週末金曜日のジャクソンホール会合後のドル売りの流れが継続する中、ユーロドルはアジア時間朝方にかけて高値1.1810まで上昇しました(8/6以来、約3週間ぶり高値圏)。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りや、ユーロ圏8月経済信頼感指数の冴えない結果、ドイツ8月消費者物価指数の伸び悩みが重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.1783まで反落しました。もっとも、英国市場がサマーバンクホリデーで休場となる中、動意に乏しく、本稿執筆時点(日本時間午前5時45分現在)では、1.1797近辺で推移しております(1日の値幅はわずか27pips)。
本日の見通し
ドル円は109円台後半で方向感に欠ける値動きが続いております。市場参加者に注目されていたパウエルFRB議長講演(先週末金曜日のジャクソンホール会議)は総じてハト派的な内容と受け止められ(パウエル氏は年内テーパリング開始の適切性を肯定しつつも、新型コロナウイルスなどの不確実要素を踏まえ、具体的な開始時期について言明せず)、一部で期待されていたような米早期テーパリング観測再燃→米長期金利上昇→米ドル高の動きには繋がりませんでした(相場の方向性を決定づけるには至らず)。テクニカル的にも、一目均衡表転換線や基準線、21日移動平均線や90日移動平均線が全て実勢相場近辺に密集するなど、市場参加者の「気迷い心理」を映じております。市場では早くも今週末金曜日に発表される米雇用統計に関心が集まっており、同指標が発表されるまでは上下共に方向感を見出しづらい時間帯(狭いレンジ内での膠着相場)が続くと予想されます。
本日は日本時間10時00分に発表される中国8月製造業PMI及び非製造業PMIや、同22時00分の米6月S&Pケースシラー住宅価格指数、同22時45分の米8月シカゴ購買部協会景気指数、同23時00分の米8月コンファレンスボード消費者信頼感指数などが予定されておりますが、上述の通り、週末の米雇用統計待ちのムードが漂っていることから、狭いレンジ内での上下に終始すると予想いたします(但し、本日は月末となる為、本邦公表相場やロンドンフィキシングに絡む特殊フローには要注意)。
本日の予想レンジ:109.65ー110.35
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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