ドル円 コロナ情勢など注視しつつ基本はレンジ継続(8/25夕)

25日の東京市場は「行って来い」

ドル円 コロナ情勢など注視しつつ基本はレンジ継続(8/25夕)

ドル円 コロナ情勢など注視しつつ基本はレンジ継続

〇ドル円ドル買い先行109.85-90レベルまで上昇するも失速、全般小動き
〇先週来110円前半では失速、下値は109円台半ばで止められる展開の繰り返し
〇週末のジャクソンホール会合控え短期的にはレンジ取引か
〇米国でのブレークスルー感染増加等からか米景気回復に減速感も
〇109.41-110.22レンジ上抜ければ110.80を目指し、底割れの場合は109.11や108.72がターゲット
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.40-110.20

<< 東京市場の動き >>

25日の東京市場は「行って来い」。狭い値幅ながらも、一時ドル買いが先行したが続かなかった。元のレベル近くまで押し戻されている。

ドル/円は109.65円前後で寄り付いたのち、当初はドル買い先行。日米株価の動きなどをにらみつつ、日中高値である109.85-90円へと小幅に値を上げた。しかし110円には本日もとどかず、反落に転じると結果「行って来い」に。16時現在、ドル/円は109.70-75円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、そうしたなかカナダドルは、前日からの流れを継ぎ対円などで買い進められる展開をたどっていたが、流れが変わると一転して弱含み。高値を示現後のトレンド転換であるのかどうか、このあとの動静には要注意だ。

一方、材料的に注視されていたものは、「日本の政局」と「アフガン情勢」について。
前者は、新型コロナの感染拡大が引き続き懸念要因として取り沙汰されるなか、東京パラリンピックがいよいよ開幕。先日まで開催されていた東京オリンピックは菅政権の支持率アップにはまったく寄与しなかったが、今回は果たしてどうなるのだろう。一方、衆院の解散・総選挙について、共同通信が「菅首相、自民党総裁任期満了(9月30日)にともなう総裁選前の衆院解散を見送る方向で調整に入った」と報じるなか、菅氏は本日午前に二階自民党幹事長との会談を実施。総裁選、衆院解散戦略めぐり意見交換を行ったもようだ。

対して後者は、G7首脳がオンライン形式での会談を行い、「タリバンに安全な移動保証要求」で一致したと発表されている。そうしたなか、タリバン報道官から8月31日とされている「駐留米軍撤退期限の延長に合意しない」との発言が聞かれただけでなく、一方の当事者である米国もバイデン氏から「8月末までに退避を終える」とし、予定に変更はない旨のコメントが発せられていた。また、それとは別にCNNは「米CIA長官がタリバンのナンバー2バラダル氏と秘密裏に会談した」と報じており、市場の思惑を呼んでいたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

一昨日から昨日に掛けてのドル/円の動きは、「先週末にも一度見た光景」。時間軸での違いはあるものの、「110円前半までドル高が進行するも失敗、そののち一転して下値を試すも109円半ばで止められる」−−という展開をたどっていた。それからすると、油断は禁物だが、週末のジャクソンホール会合をにらみつつ、短期的にはレンジ取引か。109円台後半を中心とした上下動が続く可能性も否定できない。
米ファンダメンタルズならびに金利動向への関心が高いという状況は継続しており、今週最大の材料はジャクソンホール会合、なかでも27日のパウエルFRB議長の「経済見通し」講演が注視されていることは間違いない。ただ、ロイターが、米国においてワクチン接種完了後にコロナに感染する「ブレークスルー感染が増加傾向」などと報じていたことも影響してか、米景気回復にも目に見える形で減速感がうかがえはじめた。目先は週末の会合を視野に入れつつ、発表される日々の米経済指標などに一喜一憂する展開が続きそうだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は前述したように、ごく短期のレンジ上限ならびに下限を試した感がある。つまり、過去3-4日ということであれば109.41-110.22円という1円にも満たないレンジを形成しているわけだ。
いずれにしても、まずは足もとの狭いレンジブレークの有無が注視されており、仮に上抜けた場合には110.80円を目指しドルの続伸。逆に底割れした場合には、109.11円や108.72をターゲットにした続落が予想されている。

材料的に見た場合、中長期的には、日米欧と対抗するためロシアや北朝鮮に加えアフガン(タリバン)との接近も目に付く「中国情勢」。いわゆる菅包囲網形成の動きも強まってきた感のある「日本の政局」−−などが注視されている。
一方、本日は米経済指標として、7月の耐久財受注速報などが発表される予定であり、米財務省による5年債の入札も実施される見込みだ。そのほか本邦ファクターとして、政府が午後6時から新型コロナ対策本部を開き、午後9時に菅首相による記者会見が実施されると発表されている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.40-110.20円。昨日高値で、本日東京もほぼ同レベルで上げ止まっている109.88円が最初の抵抗。上抜けると110.14円や110.22円などを目指す展開に。
対するドル安・円高方向は、昨日記録したドル安値109.41円が下値メド。割り込んだ場合には安値109.11円がターゲットとなりそうだ。

注:ポイント要約は編集部

ドル円 コロナ情勢など注視しつつ基本はレンジ継続

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る