ドル円、方向感に欠ける展開。週末の注目イベントを控え様子見ムードが継続
〇ドル円109円台後半中心の小動き、リスク選好回復で上昇するもイベント前調整が重石
〇昨晩米指標は好悪まだらでドル円への影響は限定的
〇ユーロドル株価、原油相場の上昇に堅調、1.17台後半の推移
〇ドル円週末のPCEコアデフレーター、ジャクソンホール会合控え方向感に欠ける動き
〇レンジ相場継続を予想、本日の予想レンジ:109.30ー110.10
海外時間のレビュー
24日(火)のドル円相場はレンジ内で小動き。@株式市場及び原油先物価格の堅調推移や、A上記@を背景としたリスク選好の円売り圧力(クロス円上昇→ドル円連れ高)が支援材料となる中、ドル円はアジア時間引けにかけて、日通し高値109.88まで上昇しました。しかし、心理的節目110.00をバックに戻り売りが強まると、B欧米株の上げ幅縮小(リスク選好の円売り後退)や、C週末に予定されている注目イベント(米7月PCEコアデフレータ及びジャクソン会合でのパウエルFRB議長講演)を控えたポジション調整が重石となり、米国時間朝方にかけて、日通し安値109.42まで反落しました。
もっとも、米国時間午後にかけては、D米長期金利の上昇に下支えされる形で持ち直し、本稿執筆時点(日本時間午前5時45分現在)では、109.70前後で推移しております(上下しつつも方向感を見出せず)。尚、昨日発表された米8月リッチモンド連銀製造業景況指数(結果9、予想24、前回27)は昨年7月以来、約1年1ヵ月ぶり低水準となりましたが、同時に発表された米7月新築住宅販売件数(結果70.8万件、予想69.7万件)が市場予想を上回ったことから、ドル円相場への影響は限定的となりました(強弱まちまちの内容に方向感見出せず)。
24日(火)のユーロドル相場は底堅い動き。欧州勢参入後に一時1.1727まで下げ幅を広げるも、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、@株式市場及び原油先物価格の堅調推移や、A上記@を背景としたリスク選好のドル売り圧力、B週末に予定されている注目イベントを控えたポジション調整が支援材料となり、米国時間にかけて日通し高値1.1765まで上昇しました(8/17以来、1週間ぶり高値圏)。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間午前5時45分現在)では、1.1758近辺で推移しております。
本日の見通し
今週末金曜日(8/27)に注目イベント(米7月PCEコアデフレータ及びジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長講演)を控える中、ドル円相場は方向感を見出しづらい時間帯が続いております(外国為替市場では「年内テーパリング開始派」と「新型コロナウイルス感染再拡大の影響でテーパリング開始が来年以降に後ズレする派」の二つに見方が割れている→市場コンセンサスが定まっておらず、週末のイベントを通過するまで上下共に動きづらい状況)。本日も米MBA住宅ローン申請指数や、米7月耐久財受注、米5年債入札など米国イベントが予定されているものの、上記を理由に様子見ムードが強まりやすく、方向感を見出すには至らないと予想いたします(レンジ相場の継続を想定)。
本日の予想レンジ:109.30ー110.10
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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