ドル円、上下しつつも方向感見出せず。米株・米金利を睨みながらの神経質な展開(8/20朝)

昨日(19日)のドル円相場は上下しつつも方向感の定まらない展開。

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。米株・米金利を睨みながらの神経質な展開(8/20朝)

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。米株・米金利を睨みながらの神経質な展開

〇ドル円、海外時間は109円台後半で方向感出ず
〇米株価、米長期金利の上下動、まちまちな結果の経済指標をにらみ神経質な展開
〇ユーロドル、欧州のコロナ感染拡大、株安商品安に1.1666まで下落その後も1.16台後半で上値重い
〇ドル円8/26-28のジャクソンホール会合に対する市場のコンセンサスなく方向感を見出しづらい状況
〇パウエル議長がテーパリングの地ならしを行うか否かの市場関係者の意見割れる
〇本日5・10日、公表相場決定にかけてのドル不足要警戒
〇本日の予想レンジ:109.30ー110.20

海外時間のレビュー

昨日(19日)のドル円相場は上下しつつも方向感の定まらない展開。アジア時間朝方にかけて高値110.22(8/13以来、約1週間ぶり高値圏)まで上値を伸ばすも、一目均衡表雲下限をバックに戻り売りが強まると、@株安・商品安を背景としたリスク回避ムードの再燃や、A米長期金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値109.49まで急落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、B株式市場の下げ幅縮小や、C米長期金利の再上昇が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、109.78近辺まで持ち直す動きとなっております。尚、昨日発表された米経済指標は強弱まちまちの結果となった為、ドル円相場の方向性を見出すには至りませんでした(米8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は市場予想を下回る冴えない結果となりましたが、米新規失業保険申請件数は良好な結果)。

昨日(19日)のユーロドル相場は上値の重い展開。@欧州圏で広がる新型コロナウイルスの感染再拡大懸念や、A欧州経済の先行き透明感、B株安・商品安を背景としたリスク回避のドル買い圧力が重石となり、アジア時間にかけて、安値1.1666(昨年11/4以来の安値圏)まで下落しました。欧州勢参入後に一時1.1704まで持ち直す場面も見られましたが、1.17台では戻り売り圧力が根強く、伸び悩むと米国勢参入後に再び反落。本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、1.1678近辺まで押し返されるなど、上値の重い展開が続いております。

本日の見通し

ドル円は乱高下しつつも方向感を見出しづらい時間帯が続いております。来週8/26ー8/28のジャクソンホール会合(西部ワイオミング州ジャクソンホールで毎夏開催される経済シンポジウム)に対する市場参加者のコンセンサスが確立されていないことが背景と考えられます。直近数週間の動きを見る限り、米当局者の大半は早期テーパリングの必要性を説いているものの、新型コロナウイルス感染再拡大の影響で米経済指標は冴えない数字が散見されており、一部ではスタグフレーション(景気停滞+物価上昇の組み合わせ)懸念すら台頭しつつある状況です。こうした状況の中、パウエルFRB議長がジャクソンホール会合でテーパリングの地均しを行うのか否かを巡り(9月FOMCでテーパリング宣言するなら、地均しが行われる可能性大)、市場参加者の間で未だに意見が割れており、思惑主導の乱高下に繋がる展開となっております(値幅を伴いながらも方向感を見出せない展開)。

本日は米経済指標の発表が予定されていないものの、米長期金利や米主要株価指数を睨みながらのボラタイルな相場展開の継続が想定される為、予想外の値幅拡大に注意が必要でしょう。尚、本日は5・10日となるため、日本時間9時55分の公表相場決定にかけてのドル不足(ドル買い・円売り)にも警戒が必要となります。

本日の予想レンジ:109.30ー110.20

注:ポイント要約は編集部

ドル円、上下しつつも方向感見出せず。米株・米金利を睨みながらの神経質な展開

ドル円日足

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