ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米当局者発言で約1週間ぶり高値圏へ続伸(8/6朝)

5日(木)のドル円相場は約1週間ぶり高値圏へ続伸。

ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米当局者発言で約1週間ぶり高値圏へ続伸(8/6朝)

ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米当局者発言で約1週間ぶり高値圏へ続伸

〇ドル円、米国時間午後にかけ109.79まで上昇、そのまま1週間ぶり高値圏で推移
〇米雇用関連指標の改善、相次ぐFRB関係者のタカ派発言、米主要株価指数の堅調が背景
〇ユーロドル、米雇用関連指標の改善からのドル買いに一時1.1829まで反落
〇ドル円、転換線、90日線を上抜けテクニカルの地合い強い
〇本日米7月雇用統計に注目、ポジティブサプライズの場合のドル円上昇リスクに要注意
〇本日の予想レンジ:109.40ー110.30

海外時間のレビュー

5日(木)のドル円相場は約1週間ぶり高値圏へ続伸。米国時間朝方にかけて一時109.40まで下げ幅を広げるも、一目均衡表雲下限に続落を阻まれると、@米新規失業保険申請件数(結果38.5万件、予想38.4万件、前回39.9万件)が市場予想を上回りつつも、40.0万件の大台を下回ったことや、A米失業保険継続受給者数(結果293.0万人、予想326.0万人、前回329.6万人)が急減したこと(昨年3月以来となる300.0万人の大台割れ)、B上記@Aを背景とした労働市場の改善期待(米早期テーパリング観測再燃→米長期金利上昇→米ドル高)、Cウォラー米FRB理事によるタカ派的な発言(FRBは一部の予想より早くテーパリングに着手できる)、Dサンフランシスコ連銀デイリー総裁のタカ派的な発言(年内か来年早々のテーパリングを見込む)、E米主要株価指数の堅調推移(リスク選好の円売り)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、約1週間ぶり高値となる109.79まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では109.77近辺で推移しております。

5日(木)のユーロドル相場は上値の重い展開。米国時間朝方にかけて、高値1.1857まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、@米経済指標の良好な結果(労働市場の改善期待)や、A米当局者によるタカ派的な発言(米早期テーパリング観測)、B米長期金利上昇に伴うドル高圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.1829(7/28以来の安値圏)まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間午前6時00分現在)では、1.1835近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は米経済指標の良好な結果や、米当局者のタカ派的な発言を背景に、約1週間ぶり高値圏(109.79)へと上昇しました。この間、一目均衡表転換線や90日移動平均線を上抜けするなど、テクニカル的に見て地合いの強さ(下値の堅さ)を印象付けるチャート形状となっております(悪材料出尽くし後のあく抜け感も底堅さの背景)。

こうした中、本日は日本時間21時30分に予定されている米7月雇用統計に注目が集まります。事前予想では、非農業部門雇用者数が88.8万人(前回85.0万人)、失業率が5.7%(前回5.9%)となっていますが、仮に力強い結果が示されれば、米早期テーパリング観測再燃→米長期金利上昇→米ドル高の経路でドル円がここ数週間の下げ幅を一気に取り戻す可能性もある為、アップサイドリスクに注意が必要でしょう(※ドル売り基調が始まったのはパウエルFRB議長による先週の「雇用は進展に程遠い」との発言でしたので、本日発表される米雇用統計がポジティブサプライズとなれば、パウエルFRB議長の発言への否定を通じて、市場が催促相場に移行する恐れあり。この場合、8/26ー8/28に開催されるジャクソンホール会議でのテーパリング示唆を織り込む形で一気にドル高が進展する可能性がある点に留意)。

ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米当局者発言で約1週間ぶり高値圏へ続伸

尚、米雇用統計の前哨戦として注目されるADP雇用統計は(結果33.0万人、予想69.5万人)は市場予想を大幅に下回る結果となりましたが、米新規失業保険申請件数や米失業保険継続受給者数、米ISM製造業景況指数および米ISM非製造業景況指数の雇用項目はいずれも力強い結果を示している為、本日の米雇用統計はポジティブサプライズに期待が集まりそうです(心理的節目110.00の大台を回復する展開を想定)。

本日の予想レンジ:109.40ー110.30

注:ポイント要約は編集部

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