ドル円 基本レンジ予想、本日は欧州情勢に注意か(7/22夕)

22日の東京市場はレンジ内で一進一退。

ドル円 基本レンジ予想、本日は欧州情勢に注意か(7/22夕)

ドル円 基本レンジ予想、本日は欧州情勢に注意か

〇ドル円110円台前半でのレンジトレード、4連休初日で動意薄
〇昨日の反発でドルの下値リスクは完全に雲散霧消
〇しばらくは21日線と90日線に基本的に挟まれたなかでの上下動続くか
〇本日開催のECB理事会要注視
〇ドル/円予想レンジは109.80-110.70

<< 東京市場の動き >>

22日の東京市場はレンジ内で一進一退。東京勢がロングウィークエンドの初日ということで商いも薄く、動意も乏しかった。

ドル/円は110.25-30円で寄り付いたものの、基本的にはレンジ取引。110.10-30円といった20ポイント程度の値動きにとどまった。明日正式に始まる東京オリンピックに関する話題などが幾つか観測されたが、相場への影響は軽微で限定的。16時現在では110.10-15円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「東京五輪」と「英国情勢」について。
前者は、エンブレムの盗作疑惑や新国立競技場の施工問題など、かねてからオリンピック関連の問題が相次いでいたが、いまなお負の連鎖は止まらず。本日は新たに開会式(23日)の演出担当を務めてきた元お笑い芸人の小林賢太郎氏の解任が発表されている。以前、麻生財務相が「呪われたオリンピック」と発言し、かなりのバッシングを受けたけれど、いまになって思うと的を射た発言だったという気もしないではない。なお、そうしたなか開会式に出席するジル米大統領夫人が来日。また天皇陛下との会談の日程も明らかとなった。
対して後者は、英政府がEUに対し、離脱にともなう再交渉を要求したことがわかったと報じられている。英国によると、北アイルランドをめぐる取り決めに関して問題が発生、その修正を要求したという。ただ、EUは再交渉を拒否しており、ようやく決着を見た感もあった離脱をめぐる混迷が再燃する恐れも取り沙汰されていた。今後の動静に注目だ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は週明け19日に109.06円まで下落し、レンジの下限を一時下回るも、そこから1円を超える戻りをたどっており、ドルの下値リスクは完全に雲散霧消した。先日の動きは形成レンジを拡大させただけで、足もとは再び110円台を中心としたレンジ取引の様相にある。相場のジンクスからすると、「東京休場は動きやすい」それも「円高に振れやすい」とされるが、果たしてどうか。明日も含め、動意にも一応要注意。
引き続き米ファンダメンタルズならびに金利動向への関心が高く、本日もこのあと発表される米経済指標などには注意を払いたい。また、昨日の動きからすると、米企業の決算に対する注目度も想像以上に高いようで、本日でいえばインテル、AT&T、ツイッターなどの内容をしっかりと見極めたいところだ。そんな米企業決算と合わせ、NYダウなど米株の動きも注視されている。

テクニカルに見た場合、ドル/円は引き続き110円挟みのレンジ取引で、移動平均では21日線がドルの上値を抑制する反面、下値を90日線が支えるという状況に変化はみられない。両者のあいだは1円近く開いていることから、いましばらくは21日線と90日線に基本的に挟まれたなかでの上下動が続くのかもしれない。明確な方向性の乏しい状況が継続する可能性もある。

材料的に見た場合、中長期的には領有権をめぐる周辺国との対立や人権問題など話題に事欠かない「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「イラン情勢」、「ロシア情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「米金融政策の行方」、「東京五輪・パラリンピックをめぐる動き」−−などが注視されている。
一方、本日は米経済指標として、6月のシカゴ連銀全米活動指数や週間ベースの米新規失業保険申請件数が発表されるほか、先でも指摘したインテルなどの決算発表も実施される見込みで、それらは一応要注意。また欧州ファクターとして、ECB理事会ならびに金融政策発表と、ラガルドECB総裁の記者会見を警戒する向きが多いようだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは109.80-110.70円。時間足など短期ベースでは2度上げ止まっている110.35-40円が最初の抵抗。抜ければ、前回高値110.69円半ばがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、短期的に110円前後で底堅さがうかがえ、サポートとして育ちつつある感も。割り込んでも底堅そうで、109円台にサポートは数多い。(了)

ドル円 基本レンジ予想、本日は欧州情勢に注意か

ドル円日足

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