ドル円、上下しつつも方向感を見出せない展開。いよいよ注目の米CPIが今晩発表(6/10朝)

9日(水)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、上下しつつも方向感を見出せない展開。いよいよ注目の米CPIが今晩発表(6/10朝)

ドル円、上下しつつも方向感を見出せない展開。いよいよ注目の米CPIが今晩発表

〇ドル円、米長期金利の急低下を背景に、米国時間朝方にかけ109.22まで下げ幅を広げる
〇しかし、109.20前後の支持帯に支えられ、また、米長期金利下げ幅縮小で109円台後半を回復
〇ユーロドル米長期金利の上昇と上げ幅縮小に1.2219まで上昇後1.2175近辺まで反落
〇ドル円3日連続で下値トライに失敗(6/7安値109.18、6/8安値109.19、6/9安値109.22)下値は堅い
〇本日は今週のメインイベント米5月消費者物価指数(日本時間21時30分発表)に要注目
〇アジア時間の5.10日要因、ECB理事会にも注意
〇引き続きドル円相場の反発をメインシナリオとして予想、本日の予想レンジ:109.20ー110.10

海外時間のレビュー

9日(水)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。米長期金利の急低下(米10年債利回りが一時1.47%へ急低下)を背景に、米国時間朝方にかけて安値109.22まで下げ幅を広げるも、一目均衡表基準線や109.20前後の強力な支持帯(6/7安値109.18、6/8安値109.19)に下支えされると、翌日以降の重要イベント(6/10のECB理事会や米消費者物価指数、6/15ー6/16のFOMC、6/17ー6/18の日銀金融政策決定会合)を控えたポジション調整や、米長期金利の低下幅縮小が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値109.65まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、109.60近辺で推移しております。

9日(水)のユーロドル相場は上昇後に値を崩す展開。米長期金利の急低下を背景としたドル売り圧力や、翌日のECB理事会を控えたポジション調整(ECBによるテーパリング観測)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.2219まで上昇しました。しかし、米長期金利が低下幅を縮小させると(翌日の米消費者物価指数への警戒感から債券市場は神経質に上下)、一転してドル買い圧力が強まり、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、1.2175近辺まで反落する動きとなっております。

本日の見通し

ドル円は、一時109.22まで下げ幅を広げるも、109.20近辺の支持帯に下支えされる形で109.65近辺まで持ち直す動きとなりました。3日間連続で同水準を下方ブレイク出来なかったことから(6/7安値109.18、6/8安値109.19、6/9安値109.22)、テクニカル的に見て、下値は堅いと判断できます。こうした中、本日は今週のメインイベントでもある米5月消費者物価指数(日本時間21時30分発表)に注目が集まります。前回(米4月消費者物価指数)は市場予想を大幅に上回る結果となったことで、米インフレ懸念再燃→米テーパリング観測台頭→米長期金利上昇の波及経路で、ドル高・円安が進みました。

FRB当局者はその後も「インフレリスクは一時的」とのスタンスを変えてはいませんが、一部の当局者から年内テーパリング議論開始の可能性を滲ませる発言が出始めている他、先般発表された米雇用統計の平均時給の上昇(結果2.0%、予想1.6%、前回0.4%、※前年同月比)を見る限り、今回も米消費者物価指数を着火点とした米テーパリング観測→米長期金利上昇→ドル高の流れに警戒が必要でしょう(今晩発表される米消費者物価指数が市場予想を上回った場合、来週6/15ー6/16に予定されているFOMCで示されるSummary of Economic ProjectionsにてFOMCメンバーの政策金利見通しを示唆するドットプロットが引き上げられる可能性=2023年末までの利上げ予想者が大勢になる可能性を織り込む展開を想定)。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の反発をメインシナリオとして予想いたします。尚、アジア時間帯は公表相場決定(日本時間9時55分)にかけての5・10日要因(ドル不足)に注意が必要でしょう。また、欧州時間帯はECB理事会(日本時間20時45分)や、ラガルドECB総裁定例記者会見(日本時間21時30分)にも注目が集まります(ECB理事会における市場の焦点は、@パンデミック緊急購入プログラムについて、何かしらの示唆が見られるか否か、Aユーロ高牽制姿勢が示されるか否かの2点。ラガルドECB総裁をはじめ欧州当局者は「テーパリング議論は次期尚早」とのスタンスを変えていないことから、PEPP縮小(=テーパリング)についての議論が出てくる可能性は乏しいと考えられます)。

本日の予想レンジ:109.20ー110.10

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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