ドル円、7営業日ぶり安値圏へ続落。米雇用統計後のドル売りの流れが継続中
〇ドル円、海外時間に先週末の冴えない雇用統計からの米テーパリング後退観測が再燃、109.19まで反落
〇ロシア政府系ファンドのドル建て資産を他の通貨にシフトする方針も再度材料視される
〇ユーロドル、ドル売り再開と10日のECB理事会でのテーパリング示唆への警戒感に一時1.22台を回復
〇ドル円雇用統計後に急落でテクニカルの短期的地合い悪化するも108.90付近に強力なサポート
〇6/10の米CPI発表を控え、下値警戒感も根強く週後半にかけ底堅さ取り戻す展開となるか
〇本日の予想レンジ:108.90ー109.60
海外時間のレビュー
週明け7日(月)ドル円相場は上値の重い展開。アジア時間朝方にかけて、日通し高値109.64を記録するも、@先週末金曜日に発表された冴えない米雇用統計後のドル売りの流れ(米早期テーパリング観測後退→米長期金利低下→米ドル売り)が再開すると、A上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りや、B先週6/3に発表された「ロシア政府系ファンドである国民福祉基金のドル建て資産の保有高をゼロにし、ユーロや人民元、金にシフトする」「資産構成の変更は今後1ヶ月以内に実施予定」との発言が改めて材料視される中、米国時間にかけて、5/27以来となる安値109.19まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時10分現在)では、109.25近辺で推移しております。
週明け7日(月)のユーロドル相場は堅調な値動き。欧州時間朝方にかけて、日通し安値1.2145まで下落するも、売り一巡後に下げ渋ると、@先週末金曜日に発表された低調な米雇用統計後のドル売りの流れ(米早期テーパリング観測後退→米長期金利低下→米ドル売り)や、A6/10に予定されているECB理事会への警戒感(年後半にかけてのテーパリングを示唆するのではないかとの思惑)が支援材料となり、米国時間にかけて、高値1.2202まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時10分現在)では、1.2192近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は米雇用統計直前に記録した約2ヵ月ぶり高値110.34をトップに反落に転じると、昨日は一時109.19まで下落しました。日足ベースで一目均衡表転換線や基準線を下抜けした他、240分足等の下位足で売りシグナルが点灯するなど、短期的な地合いの悪化が確認されます。但し、ダウンサイドには、強力なサポートとして意識される一目均衡表雲上限108.90が控えている為、余程強いドル売り・円買い材料が出てこない限り、ここからの更なる下落は容易ではないと考えられます(米雇用統計後のドル売りの流れが一服すると予想)。また、今週のメインイベントである米消費者物価指数の発表を6/10に控えていることも、ドル円を下支えする要因となりそうです。前月は冴えない米雇用統計後にドル売りが進んだ後、強い米消費者物価指数を受けてドル買いに転じました(インフレ懸念に端を発した米早期テーパリング観測再燃)。今月も同様の動きになるのではないかとの思惑が根強く、ドル円は週後半に向けて底堅さを取り戻す展開になると予想いたします。
本日の予想レンジ:108.90ー109.60
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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