ドル円110円台前半、高値圏から小幅反落して米雇用統計待ち (6/4午前)

4日午前の東京市場でドル円は高値更新後にやや値を戻す動き。

ドル円110円台前半、高値圏から小幅反落して米雇用統計待ち (6/4午前)

ドル円110円台前半、高値圏から小幅反落して米雇用統計待ち

4日午前の東京市場でドル円は高値更新後にやや値を戻す動き。朝方110.30レベルで取引が始まったドル円は、しばらくは高値圏でもみ合い、一時昨晩高値をわずかに更新する110.33をつける場面もありました。しかし、実需とみられるドル売りや日経平均株価の軟調推移が重石となって伸び悩み、東京時間正午現在は110.17レベルで取引されています。
日経平均株価は、前日の米株安が重石となり売りが先行、一時300円近く下げましたがその後は持ち直し、141円安で午前の取引を終えています。

昨晩海外市場では発表となったADP雇用統計、新規失業保険申請件数、ISM非製造業指数等の米指標が軒並み事前予想を上回る結果となったことに加え、バイデン大統領が共和党とのインフラ予算をめぐる駆け引きの中で、法人税増税計画の一部を緩和する提案を行ったことから、深夜にかけてドル円は急伸。一時4/6以来の高値となる110.32をつけ、そのまま高値圏で東京時間につなぎました。尚、米株式市場では、好調な指標や増税案軽減等の好材料が、逆に早期テーパリング観測を強めたことで相殺され、主要株価指数がいずれもマイナスで終了する結果となりました。

テクニカルにはドル円は昨晩の上昇で5/28高値110.20を上抜けて再び年初来高値110.97を目指す動きです。上げが比較的急だったためテクニカルなサポートは21日線のある109.30レベルとなりますが、節目の110円も短期的なサポートとしては機能しそうです。

いずれにせよ今後の為替相場は今晩の米雇用統計次第。非農業部門雇用者数の市場予想は67.4万人と前回比大幅な改善を見込む形となっており、結果が予想を上回れば、最近の米経済楽観見通しとテーパリング議論前倒し観測から、素直にドル円も続伸しそうです。ただ、昨晩の雇用関係指標を受けての上昇分で今晩の強い結果を先取りした形となったため、各市場とも数値が予想比悪化した場合のインパクトのほうが大きそうです。

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