ドル円109円台前半、買い一巡後は米長期金利反落につれ安
20日午前の東京市場でドル円は109円台前半での上下動。朝方109.23で取引が始まったドル円は、9時前には上値を試す展開となり109.31まで上昇しました。しかし、昨日の海外高値109.34を前に失速、その後時間外の米長期債取引が始まり、利回りが低下するとドル円もつれ安となり、一時109.09まで下げた後、東京時間正午現在は109.11レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩の欧米株安を受けて売り先行で始まりましたが、東京時間に時間外の米株先物が持ち直した動きに追随して買い戻され、一時プラス圏に浮上、結局13円の小幅安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、序盤欧州株大幅下落に伴うリスク回避のドル買いに、ドル円は109.34まで上昇。その後ビットコイン等の暗号資産が暴落したことで、今度はリスク回避の円買いが強まりドル円も108.57まで急落しました。
更に、日本時間未明に発表された4月のFOMC議事要旨に、予想外に、「一定の(←訂正 ×多数の a number of の訳)参加者が、経済が委員会のゴールに向かって急速な進展を続ける場合、今後の会合のどこかで資産購入ペースの調整の議論を始めることが適切であることを示唆した」と書かれていたことが判明すると、米長期金利が急反発し、ドル円も109円台を回復する荒い値動きの一日となりました。
テクニカルにはドル円は、昨晩の急落で一時21日移動平均線や、4月下旬からの上昇トレンド下限を割り込んだものの、その後の反発で切り返し、本日は転換線も上回る位置で推移しています。
ここまで、金融緩和継続の堅持を頑なに唱え続けてきたFRB内部で、ついに近日中のテーパリング議論開始の必要性に言及する「一定数の(←訂正×多数の)(a number ofの解釈、意外と多い数のニュアンスか?) 」意見が出たこと、それが今月市場に衝撃を与えた米国CPIの急上昇が明らかになる前の話であることは、市場に大きな動揺を与えています。
物価データにはブレがあり、一度や二度の急上昇には政策対応しないとFRBが明言していますが、今後の量的緩和縮小時期を占ううえで、米経済指標、特にFRBのもう一つの政策目標である雇用関連のデータには、これまで以上に市場が神経質になることが避けられないものと思われます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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