米4月雇用統計の予想(21/5/7)

日本時間2021年5月7日21時30分に発表予定です。

米4月雇用統計の予想(21/5/7)

米4月雇用統計の予想

本日は米雇用統計の数値が発表されます。新大統領の矢継ぎ早の政策(ワクチン接種拡大や追加財政支援など)に、ここまでの米経済は順調に回復基調を辿っています。新大統領のハネムーン期間も過ぎ、いよいよ本格的な評価が始まります。今日はその確認の1つになります。
一部のエコノミストは2021年内にも非農業部門雇用者数がパンデミック前を回復との予想をしており、今回予想通りなら▼746万人まで回復します。もし予想レンジ上限でも出れば更に100万人以上の改善となります。
また、今週5日にイエレン財務長官が「景気過熱を抑制するために金利上昇が必要になる」と発言しており、もし今回の数値が大きく改善した場合に再度テーパリング時期の議論が出てくる可能性が高まってくるとエコノミストは述べています。今回の数値がその端緒となるか、そして予想を上回った場合に、米10年債金利へ波及するかが為替の鍵となりそうです。

今回の予想

今回の予想

(5月7日9時現在)

NFPとADP社

NFPとADP社

前回3月数値は失業率・NFP共に予想を上回る数値となり、平均時給がマイナスとなりました。特にNFPは2月・3月も上方修正されているので、回復度合いが加速しています。内容的にもレジャー・接客業、政府関連、教育、建設業中心に幅広く拡大していると労働省は報告しており、雇用改善の裾野が広がっています。
今回4月分NFPも週初は90万人台前半の予想でしたが、今朝の段階では100万人まで見通しを上げています。更に、レンジ上限は+210万人まであるので、もし+200万人前後の数値になればサプライズとなりそうです。
今回予想レンジを加味したNFPは▼776.0〜▼636.0万人になり、14ヶ月分の公務員の差を勘案しても、ADP社の▼857.7万人と比較して、下限ならあり得ますが、上限が出た場合は大きな差異となり、市場ではサプライズになりそうです。

下図はドル円日足チャートです。年初からはドル高トレンドを形成しています。3月初にドル買いの勢いが付き、そして3月末に高値を付けてからはドル高調整入りとなり、年始からのラインA(=108円10銭)と平行に上げたB(=109円90銭)間のドル高トレンドに戻っています。
今週はC(=108円80銭)の抵抗線を上抜けて、Bまで突っ掛けましたが、そこで上値を止められてD(=109円50銭)のサポートを切っています。目先はCとDの間で推移し、今日の雇用統計でB方向なのか、あるいはAをトライするのかとなりそうです。仮にBを越えれば、3月末高値111円手前、Aを切れば4月中旬底値107円50銭が視野に入りそうです。

NFPとADP社 2枚目の画像

(2021年5月7日10:30、1ドル=109円14銭)

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