ドル円、109円台で方向感見出せず。米雇用統計を控え様子見ムードが継続(5/6朝)

5日(水)のドル円相場は方向感に欠ける展開。

ドル円、109円台で方向感見出せず。米雇用統計を控え様子見ムードが継続(5/6朝)

ドル円、109円台で方向感見出せず。米雇用統計を控え様子見ムードが継続

〇ドル円海外時間は109円台前半で軟調推移
〇イエレン財務長官前日の発言を「利上げを意味するものではない」と釈明
〇ADP雇用統計、ISM非製造業指数等の米指標の不冴えもドル円の重石
〇ユーロドル欧州朝方に1.1986まで下落後、米主要株価指数の堅調等で1.2005近辺まで持ち直す
〇ドル円方向感に欠ける動き続くがテクニカル的には下値堅く、ファンダメンタルズもドル買い材料優勢
〇ドル円上昇がメインシナリオ、但し、雇用統計控え大きな動きとはなりにくいか
〇本日の予想レンジ:108.80ー109.60

海外時間のレビュー

5日(水)のドル円相場は方向感に欠ける展開。@前日海外時間にイエレン米財務長官が「追加歳出増加の影響でインフレや金利が上昇する可能性がある」と発言(米金利先高感再燃→米長期金利上昇→ドル高)したことを受けて、アジア時間午後にかけて、高値109.47まで上値を伸ばすも、前日高値109.49をバックに伸び悩むと、Aイエレン氏が上記@について「利上げを意味するものではない」と釈明したことや、B米4月ADP雇用報告(結果74.2万人、予想80.0万人)が市場予想を下回ったこと、C米長期金利低下を背景にドル売り圧力が広がったこと等が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値109.14まで反落しました。その後も、D米4月ISM非製造業景況指数(結果62.7、予想64.3)の冴えない結果(※但し、構成要素の雇用項目は2018年9月以来の高水準を記録)や、Eボストン連銀ローゼングレン総裁や、シカゴ連銀エバンズ総裁、ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁によるハト派的な発言(資産買い入れ縮小に対する慎重な見方)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、109.20近辺で推移しております。

5日(水)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。@米長期金利の上昇圧力や、Aユーロポンドの下落圧力(スコットランド民族党が過半数に届かない可能性が報じられたことで、スコットランドの英国からの離脱の是非を問う国民投票再実施リスクが後退→対ユーロで英ポンド上昇)が重石となり、欧州時間朝方にかけて、4/19以来となる安値1.1986まで軟化しました。しかし、一目均衡表雲上限に続落を阻まれると、B米経済指標(米4月ADP雇用報告や米4月ISM非製造業景況指数)の冴えない結果や、C米当局者のハト派的な発言、D米主要株価指数の堅調推移(米ダウ平均は史上最高値を更新)、E上記BCDを背景としたドル売り圧力が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、1.2005近辺まで持ち直す動きとなっております。尚、レーンECB専務理事は「欧州圏における新型コロナワクチンの接種拡大とそれに伴う経済の再開はECBが3月に発表した予測に既に織り込まれている」と慎重な見解を示しましたが、市場の反応は限られました。

本日の見通し

ドル円は109円台で方向感に欠ける値動きが続いています。但し、@ボリンジャーミッドバンドより上側で推移していること、A一目均衡表雲上限が切り上げってくること、B上方に特段目立ったチャートポイントが観測されていないこと等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強い(下値は堅い)と判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、@FRBによる早期テーパリング観測が再燃しつつあること(日米金融政策格差→ドル買い・円売り)や、A新型コロナウイルスの終息期待が広がっていること(米株上昇→リスク選好の円売り)など、ドル買い・円売りを意識させる材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(但し、週末に米雇用統計を控える中、様子見ムードも根強く、大きな値動きには繋がらないと予想)。尚、本日は本邦勢が大型連休から戻ってくる為、アジア時間帯の値動き(日本時間9時55分の公表相場決定や、日本時間15時00分の東京カットのタイミング)に注目が集まる他、日本時間20時00分のトルコ中銀政策金利発表やイングランド銀行政策金利発表等にも関心が集まっております(特に後者のBOEについては資産買い入れ縮小についての議論がなされるとの見方が一部あり)。

本日の予想レンジ:108.80ー109.60

注:ポイント要約は編集部

ドル円、109円台で方向感見出せず。米雇用統計を控え様子見ムードが継続

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