ドル円 3連続「東京高」、3連続「欧米安」もあるか(5/5夕)

5日の東京市場は、本日もドルが小じっかり。

ドル円 3連続「東京高」、3連続「欧米安」もあるか(5/5夕)

ドル円 3連続「東京高」、3連続「欧米安」もあるか

〇ドル円109円台前半で小じっかり
〇ドル円、祝日中2日続けて東京時間にドル高、欧米時間にドル安、本日も同様の展開か
〇テクニカルには今週は108.90-109.69でのレンジ相場
〇本日ADP雇用統計、ISM非製造業指数に要注意
〇欧米時間のドル/円予想レンジは108.90-109.90

<< 東京市場の動き >>

5日の東京市場は、本日もドルが小じっかり。昨日や一昨日ほどではなかったものの、ドル買いが優勢の展開。とくに終盤にかけて積極的に買い進められている。

ドル/円は109.30円前後で寄り付いたのち、当初はドルが冴えない。109.20円レベルへと小緩んだものの、夕方に掛けては一転してドル買い・円売りが優勢となった。109.45-50円まで上値を伸ばしている。16時現在、ドル/円はそのまま高値圏をキープし、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「G7とそれに絡めた二国間会談」と「中国情勢」について。
前者は、2日目となるG7外相会談が実施され、中国やロシア、ミャンマー情勢などについて意見交換がなされたもよう。出席者である茂木外相から、「東・南シナ海における中国の一方的な現状変更の試みを深刻に懸念している」との発言も聞かれていた。また、最終日に発表される共同声明において、台湾が国際機関に参加することへの強い支持が明記される見通しであることを明らかに。これについて中国が反発することは必至の情勢で、今後の動静にも注目だ。なお、そうしたなか日独や日仏、日EUといった二国間外相による会談も、引き続き実施されていた。

対して後者は、台湾が「中国軍機1機、4日に台湾の防空識別圏に進入した」と発表。ちなみに、中国の軍用機が台湾の防空圏に進入する事態は、この1ヵ月で20回以上起きているという。日本の尖閣諸島をめぐる動きと同様に、威嚇や実効支配の姿勢が依然として目立っている。また、南シナ海の領有権をめぐるなか、フィリピンの外相が「出ていけ」とツイッターで非難したことに中国が激しく反発。結局、フィリピン外相当人がそののち一転し「おわびする」などと謝罪する事態となった。

<< 欧米市場の見通し >>

「二度あることは三度ある」−−。東京や中国休場時の今週3-5日、アジア時間のドル/円相場は、いずれも「東京高」の展開をたどっている。ただ3-4日、過去2回の欧米時間はそんなアジアのドル高の流れが続かないばかりか、むしろ逆方向へと動いていた。本日は果たしてどちらに動くのか、過去2例を踏襲することになるのか否かにまずは注目だ。
材料的には、発表される米経済指標のほか、ロイターも報じているように、昨日「フラッシュ・クラッシュ」ともいえる原因不明の下げが観測された欧米株式市場の動きも注視されている。また、国際情勢も最終日となるG7外相会談の行方や、日米韓外相会談などにも一応要注意。後者に関して言えば、日米韓とは別に日韓の二国間会談も実施されるのか否か気にしている声も聞かれていた。

テクニカルに見た場合、週明け以降のドル/円は乱高下をたどっているものの、大局的にはレンジ内。実際、ここまで108.90-109.69円で、値動きは1円にもとどいていない。まずは、そんな足もとのレンジを如何にブレークするのか、タイミングとともに、その方向性が注視されている。ちなみに、上方向であれば110円台回復が現実味を帯びてくる反面、下放れれば108円割れに向けたドルの続落も否定できない。

材料的に見た場合、中長期的には領有権をめぐる周辺国との対立や人権問題など話題に事欠かない「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「イラン情勢」、「露・ウクライナ情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「バイデン米大統領による政権運営」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料として、4月のADP雇用統計や同ISM非製造業総合指数といった注目の米経済指標が発表される予定だ。今週は週末に4月の米雇用統計が発表されるなか、先週発表された週間ベースの新規失業保険申請件数が冴えない内容を示すなど、ここ最近発表の雇用データはいずれもあまりパッとしない。本日の指標は如何なる数値となるのだろうか。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは108.90-109.90円。本日東京高値に当たる109円半ば、あるいは先日示現した109.69円の攻防にまずは注目。抜ければ110円が次のターゲットに。
対するドル安・円高方向は、一昨日の安値108.90円がサポートとして意識されている。移動平均の21日線が近いこともあり底堅いイメージだが、逆に言えば、しっかり割り込めば大きく続落する危険性もないではない。(了)

注:ポイント要約は編集部

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