ドル円、高値圏でひとまず足踏み。本日は米雇用統計がメインイベント(4/2朝)

1日(木)の外国為替市場でドル円は上値の重い展開。

ドル円、高値圏でひとまず足踏み。本日は米雇用統計がメインイベント(4/2朝)

ドル円、高値圏でひとまず足踏み。本日は米雇用統計がメインイベント

〇ドル円 米大型インフラ投資計画、日銀短観良化による日経平均上昇に欧州時間にかけ110.85まで上昇
〇その後は米長期金利の低下等に伸び悩み110.63付近まで反落
〇ISM製造業指数は1983年以来の強い結果を示すも為替市場の影響は限定的
〇ユーロドルは米金利低下、イースター休暇前のポジション調整に1.1776付近まで反発
〇ドル円111円を前に伸び悩むもテクニカルの地合い強い
〇本日の米雇用統計要注視、ドル円上昇がメインシナリオ
〇本日の予想レンジ:110.30ー111.20

海外時間のレビュー

1日(木)の外国為替市場でドル円は上値の重い展開。@米政府による大型インフラ投資計画(バイデン米大統領は8年間で2兆ドル超のインフラ投資案を発表。財源は多国籍企業の増税分でまかなう方向性を示唆)や、A日銀短観における大企業・製造業の景況感のプラス圏への浮上、B上記Aを受けた日経平均株価の上昇が支援材料となり、欧州時間にかけて、日通し高値110.85まで上昇しました。

しかし、前日高値110.96をバックに伸び悩むと、C米長期金利の急低下(米10年債利回りは1.70%の大台を割り込み一時1.673%へ急低下)や、D米主要株価指数の堅調推移(リスク選好のドル売り再開)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5時40分現在)では、110.63近辺で推移しております。尚、昨日発表された米3月ISM製造業景況指数(結果64.7、予想61.3、前回60.8)は1983年来で最高となる力強い結果となりましたが、市場の反応は限られました(4/2の米雇用統計待ちムードが広がったことが背景)。

1日(木)の外国為替市場でユーロドルは反発。@新型コロナウイルスの感染拡大(欧州圏でロックダウン強化→欧州経済の先行き不透明感)を背景に、欧州時間朝方にかけて、一時1.1714まで下げ幅を広げるも、前日安値1.1704(昨年11/4以来、約5ヶ月ぶり安値)をバックに下げ渋ると、A米長期金利の急低下や、B米主要株価指数の堅調推移(リスク選好のドル売り)、C短期筋のショートカバー(イースター休暇前のポジション調整)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時40分現在)では、1.1776近辺まで反発する動きとなっております。

本日の見通し

ドル円は一時110.85まで上値を伸ばすも、前日高値110.96や心理的節目111.00をバックに伸び悩む動きとなりました(イースター休暇や米雇用統計を控えたポジション調整も一因)。但し、週足や日足、4時間足で引き続き強い買いシグナルが点灯していることから、テクニカル的に見れば、地合いは強いと判断できます(一巡後に再び上値トライが始まる可能性が高い)。こうした中、本日は21時30分に発表される米3月雇用統計に注目が集まります。パウエルFRB議長は「インフレ圧力は一時的」と繰り返し発言していることから、米金融政策を予測する上で雇用関連指標への重要度が一段と増している状態です(FRBの使命は物価安定と雇用最大化のデュアルマンデー)。

市場予想を上回る結果となれば、早期テーパリング観測再開→米長期金利上昇→ドル高の波及経路で、ドル円が節目111.00を突破し、ストップを巻き込みながら急伸する可能性もある為、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(アジア時間、欧州時間は米雇用統計を控えた様子見ムードでボラティリティは低下の見込み)。

本日の予想レンジ:110.30ー111.20

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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