株価の乱高下継続か、為替も不安定な動きに(3/2夕)

2日の東京市場はドルが小じっかり。前日高値を超え、107円台に接近する局面も観測されていた。

株価の乱高下継続か、為替も不安定な動きに(3/2夕)

株価の乱高下継続か、為替も不安定な動きに

〇ドル円、前日に記録した戻り高値を超え、一時107円台に接近する局面も観測された
〇NYダウなど株式市場は不安定な動き、為替市場も影響されることへの警戒感も指摘される
〇基本的にはドル高方向か、107.05-10レベルをめぐる攻防に注目
〇ドル円、調整らしい調整もなく2ヵ月もの上昇をたどる状況、上値追いを懸念する声も
〇本日、FRB理事やサンフランシスコ連銀総裁による講演予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ106.40-107.30

<< 東京市場の動き >>

2日の東京市場はドルが小じっかり。前日高値を超え、107円台に接近する局面も観測されていた。

ドル/円は、寄り付いた106.70円前後を日中安値にドルが小じっかり。前日に記録した戻り高値を超え、106.90-95円まで一時上昇したものの、107円にはとどかず。その後は、弱含みに推移した日米株価の動きなどをにらみつつ、106円後半を中心とした強保ち合い。16時現在では106.80-85円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「中国情勢」と「新型コロナ関連」ついて。
前者は、米紙WSJが、中国外国人記者クラブの公表した年次報告書において、「同国における外国人記者の報道環境が昨年、著しく悪化したことが分かった」と報じ話題に。「当局による記者や取材先への嫌がらせがひどくなったほか、記者の国外追放や報道妨害といった行為が横行した」と指摘していた。なお、そうしたなか中国外務省が「肛門PCR検査は科学的」とし日本の中止要請を一蹴。また同国防省も「尖閣の領海侵入は通常活動、今後も進めていく」などとし、対日圧力の強化が改めて示されている。

対して後者は、依然として予断は許さないが、日本においていわゆる第3波と呼ばれる感染拡大が沈静化の動きを見せるなど、各国で小康状態を示すなか、コロナ後の経済情勢などについて様々な意見が取り沙汰されていた。たとえば、ECB総裁からは「パンデミックが経済に大きな影響を及ぼしており後遺症への懸念」が指摘された反面、米国ではリッチモンド連銀総裁から「経済的な下振れリスクが低下した」、また豪州でも中銀が「景気回復ペースは従来の予想より力強い」と発表している。各国による体力差が明らかになってきた感を否めない。

<< 欧米市場の見通し >>

ビットコインや日米株価などの値動きは依然として荒っぽい。実際、NYダウも先週末にかけ2日間で1000ドル以上下落したが、昨日は600ドルを超える反発と、一日で半値以上も戻している。そんな不安定な動きはまだしばらく続きそう。為替市場も株式市場など、ほかの金融市場の動きに影響される格好で、乱高下をたどるといった警戒感も指摘されていた。
ドル/円は本日東京で107円に迫るなど、基本的なリスクは引き続きドル高方向。移動平均では21日線と200日線のゴールデンクロス達成も、ドルブル派にとっては力強い支援要因となろう。ともあれ、さらなる続伸を予想する声は少なくない。ただ、起点をどこからとるのかによるが、年初来安値102.60円としても調整らしい調整もなく2ヵ月もの上昇をたどっているだけに、日柄的な側面から上値追いを懸念する声は聞かれ始めているようだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は本日東京時間ついに107円へと接近、上抜けを意識した展開となっている。引き続き基本的なリスクはドル高方向にバイアスで、間違いなさそうだが、昨年6月高値109.85円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しは107.05-10円と本日東京高値に近い。まずは、同レベルをめぐる攻防に注目だ。抜ければ107円半ば、108円台前半などがターゲットに。

材料的に見た場合、中長期的には領有権をめぐる周辺国との対立や人権問題など話題に事欠かない「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「トルコ情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「バイデン米大統領による政権運営」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料としては、幾つかの米経済指標が発表されるものの、全体的に小粒で関心も低い。基本的には影響なしか。それよりも、ブレイナードFRB理事やデーリー・サンフランシスコ連銀総裁による講演などに要注意かもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは106.40-107.30円。上方向は、本日東京高値である106.90-95円の攻防に注目。超えれば107円を回復、フィボナッチポイントの107.05-10円が意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、チャンネルを形成しつつ、順調にドルの下値を切り上げている。そうした意味では昨日安値にあたる106.37円を下回れるか否かがまずは注視されよう。ただ、仮に割り込んでも底堅いイメージに変化はないだろう。

株価の乱高下継続か、為替も不安定な動きに

ドル円日足


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