ドル円、約6ヵ月ぶり高値圏へと続伸。米ISM製造業指数は3年ぶり高水準へ
〇ドル円株価堅調、米長期金利上昇に一時106.89まで急伸
〇ユーロドル仏中銀総裁のユーロ高牽制、米経済指標の好調に1.2029まで下落
〇ドル円200日線より上を4営業日維持する等テクニカルにはドル買い地合い
〇ファンダメンタルズも買い材料多い
〇本日の予想レンジ:106.40ー107.20
海外時間のレビュー
1日(月)の外国為替市場でドル円は続伸。@米政府による1兆9000億ドル規模の経済対策案が先週末金曜日に米下院にて承認されたこと(※今週は米上院での審議・採決あり)や、Aアジア株・欧米株の堅調推移、B上記@Aを背景としたリスク選好の円売り圧力、C米2月ISM製造業景況指数の力強い結果(結果60.8、予想58.6、前回58.7、※約3年ぶり高水準)、Dリッチモンド連銀バーキン総裁(FOMCでの投票権あり)による国債利回りの上昇について然程気にしていないとの発言、E米長期金利の上昇が支援材料となり、米国時間午後かけて、昨年8/28以来、約6ヵ月ぶり高値となる106.89まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時15分現在)では、106.82近辺で推移しております。
1日(月)の外国為替市場でユーロドルは上値の重い展開。@フランス中銀ビルロワドガロー総裁によるユーロ高牽制発言(最近の名目金利上昇は不当。ECBはそれに対応する必要性あり)や、A次回ECB理事会での追加緩和観測(市場では一部政策金利の引き下げを見込む向きあり)、B米欧金融政策格差(米欧金利差の拡大)、C米経済指標の力強い結果が重石となり、米国時間にかけて、2/17以来となる安値1.2029まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5時15分現在)では、1.2047近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は先週末金曜日に記録した直近高値106.70を上抜けすると、昨日は一時106.89まで急伸しました(昨年8/28以来の高値圏)。@200日移動平均線より上側の水準を4営業日連続で維持していること、A強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転が継続していること、Bダウ理論で見た上昇トレンドが継続していること、C強気のバンドウォークが点灯していること(ボリンジャーバンド上限に沿って上昇を続ける状態=オシレータインジケータが機能しづらい相場環境)等を踏まえれば、短期的にも中長期的にも、ドル円相場の上昇が期待されます(テクニカル的な買い要因)。
ファンダメンタルズ的に見ても、@米政府による追加経済対策期待(米上院での審議・採決待ち)や、A根強いテーパリング観測、B米長期金利上昇と株高の並走(リスク選好ムード)、C米経済指標の力強い結果(昨日は米2月ISM製造業景況指数のみならず、米2月製造業PMI、米1月建設支出も市場予想を上回る結果)など、ドル円相場の更なる上昇を期待させる材料が増えつつあります。
以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(本日も米長期金利や米主要株価指数を睨みながらの神経質な展開を想定。米長期金利上昇+米株高の並走状態が継続すれば、ドル円は節目107.00の突破もあり得る。海外時間帯はブレイナードFRB理事や、サンフランシスコ連銀デイリー総裁による最近の米長期金利上昇に対する見解・発言に注目)。
本日の予想レンジ:106.40ー107.20
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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